銀輪の風:世界の、シクロ・リポート:BS-TBS毎週金曜23:30〜24:00放送

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鹿屋【かのや】

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2007ジャパンカップサイクルロードレースが10月27、28日の2日間、宇都宮市森林公園にて行われました。少々遅ればせながら報告させてもらいます。国内最大級のワンデイレースであるこの大会には、日本中からトップクラスの選手たちが集まるのはもちろん、世界のトップチームも参戦する事で年々人気を高めています。
初日の27日、天気は雨、それもザーザー降りの…。僕の安物の雨ガッパはもはやただのウィンドブレーカーに過ぎず、中に着ていたトレーナーはすぐにじっとりと湿っていきました。さ、寒い…。それでも僕にとって初めて生で見るロードレースの大会だということもあり、報道用のテント内で準備を整えると勇んで撮影ポイントへ向かいました。僕がついていたカメラマンの担当は山岳ポイント。つまり上り坂の上の方です。歩くのがかなり速いカメラマンに、三脚を担ぎながら何とか喰らい付いて坂を上っていくと、カッパを着ていることもあり、服の中蒸れ蒸れ状態。汗が額をダラダラ流れ落ちて来るほどの暑さ。そして撮影場所に着いてしまえばその場で待つのみ、今度は大量にかいた汗が冷えて僕の肌に張り付く…これは寒かったー。
この日、僕らの主な狙いはオープン女子のレース。スタートまでじっと耐えます。

と、突然ですが、ここでさらに一週間ほど時を遡りまして10月20日、僕は鹿児島県で桜島を拝んでいました。もう秋だというのに太陽ポッカポカの鹿児島、木々もまだまだ青々としています。空港を出た途端にその南国的雰囲気に浮かれる僕。しかし、もちろん観光で来たわけではありません。お仕事です。
ジャパンカップと鹿児島に何の関係があるかと言いますと、11月30日放送の銀輪の風で特集している萩原麻由子さんが日々自転車の練習に励んでいるのが、鹿児島県にある日本で唯一の国立体育大学、鹿屋体育大学であり、彼女は2006ジャパンカップ(オープン女子)覇者なのです。昨年は練習中の落車による股関節骨折という不幸にみまわれ、その足を止めざるを得ない状況に落ち込んだ年でもありましたが、そんな萩原さんが怪我から復帰して、今年もジャパンカップにも出場するということで僕らは彼女の取材をするために東京からはるばる鹿児島へ向かったというわけです。
鹿屋体育大学はとにかく広くて、設備も充実、まさにスポーツに打ち込むためにあるような大学という印象。最高の環境で自転車部の皆さんも伸び伸びと明るく練習に取り組んでいて、本当に羨ましくなるほど楽しそうでした。「こんな大学に通いたかったわー」僕は大学の撮影中何度そう呟いたかわかりません。
余談ですが、水泳部の撮影をする際に、室内プールの玄関で掃除している女子学生さんがいたので何気なく挨拶をすると、なんとその女性はアテネオリンピック金メダリストの柴田亜衣選手なのでした。フツーに掃除してるんですね。
さて、話を戻して今回の主役の萩原さんですが、実際に会ってみての印象は、ホンワカした人だなーと。言動に何ともいえない魅力があって、見ていると知らず知らす和んでしまいます。その辺は放送を見ていただければ皆さんお分かりになると思います。しかし萩原さんはホンワカしているだけではないのです。取材をするにつれて、彼女の中にしっかりとした芯が確かにあることも感じました。「彼女は、ああ見えて結構気が強い」という周囲の人の声をいくつか聞いていたのですが、僕も取材を進めるにつれてその意味がよくわかりました。インタビューもしっかりと自分の言葉で話してくれて好感が持てます。
実は萩原さんと同郷の僕。帰るころには是非とも彼女を応援したい気持ちになっていました。
自転車部顧問の黒川先生の完全協力の元、鹿児島ロケは無事に終了。帰り際に黒酢のお土産まで頂いて、いや本当にありがたかったです。

そうして萩原さんに期待を寄せて迎えたジャパンカップだったのですが、いきなり結果をいいますと、沖さんが終始力強い走りで他を圧倒して優勝。やっぱり強い、かっこいいっす。萩原さんは3位。表彰台には上がりましたが、沖さんに3分以上の差をつけられてしまいました。まだ完全に体調を戻していないとはいえ、現時点での力の差を見せ付けられることとなりました。
しかし、萩原さんはきっと来年を飛躍の年にしてくれるはずです! と勝手に思っている僕なのでした。

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