銀輪の風：世界の、シクロ・リポート：BS-TBS毎週金曜23:30〜24:00放送

濃霧・大雨・波浪警報

行ってきました、全日本ロード。今年度の日本一を決めるロード大会が、先週末に大分県のオートポリスで開催されました。もう既に、結果をご存知の方は多いと思いますが、男子は新星・新城幸也選手。女子は、女王沖美穂選手。しかし、今回は荒れに荒れまくりました。まさに荒れ模様。ひどい雨、酷い風、そしてとんでもない霧。途中で周回がカットされるなど、状況の変化が目まぐるしく、そして何よりも最悪のコンディションの中で、選手達の苦労は、想像を絶するものがありました。同じくして、カメラマン達も周回を回りながら、戦っていました。この選手達の戦う勇姿をとらえるため、撮影を続けるのですが、見えないんです。霧が濃すぎです。そして、雨でカメラが・・・。うわ〜〜〜。逃げ込め〜〜。ドライヤ〜。みたいな感じです。

銀輪の風41回目の放送は、今回の全日本ロードで、10連覇を果たした、負け無しの沖選手を特集します。今回のロケは、それだけでなく、ジュニアでは新しくアンカーに加入し連覇を狙う、嶌田君。U23では次代の新城は・・・。そして、エリートでは昨年優勝の別府選手が不参加となり、新しく一年間日の丸のチャンピオンジャージを着るのは誰なのか・・・・。それら盛りだくさんの仕事を抱え、3台のカメラを擁して、意気揚々と大分県へ上陸しました。しかし、現場へ到着するやいなや、スタッフ唖然。少々の雨や、風は慣れているスタッフが驚いたのは、霧。　こ〜い霧です。20メートル先が、見えないのです。天候には、誰も勝てません。大会が行われる以上、撮影は、もちろん行います。初日は、比較的、雨・風が少なくジュニアの嶌田君の優勝。そして、鹿屋体育大学の強さが光ったU23を撮影し、なんとか予定通り撮影終了。
さて明けた、24日男女エリートのレース。朝から、昨日から続く、濃霧に加えて、雨、風がときより横殴りに降り注ぐ、最悪の天候。カメラマンと僕らアシスタントはコース上に配属され、バシバシと、雨に打たれながら、選手の来るのを待つ。そして、選手たちが来る手がかりは、もはや音のみ。先頭は先導する車が、ライトをつけてるので、分かるのですが、後続にかんしては。
「シャ〜〜〜っ」
「くるぞくるぞ〜〜」
「誰か分かったか？」
「いや〜〜、確か・・・・」
「おいおい〜〜、でも無理だな」
「次がんばろ」

途中、余りの酷さに、コース脇にある小屋に逃げ込んだりと右往左往しながら、撮影は最後をむかえました。沖選手は最後でまでアタックをかけず、スプリントで優勝をさらいましたが、まだまだ余裕があったような。ちょっとワラっていたような気もしました。そして新城選手に関しては残り30kmから逃げきり、優勝。後続の集団にいた、チームメイトの宮澤選手、中島選手が集団をコントロールをしていたとはいえ、あの天候でラップタイムは徐々に上がっていました。強いの一言に尽きるのではないでしょうか。

レース終了後、靴びしょびしょのスタッフは、セブンイレブンで、お揃いのハイビスカス柄のビーチサンダルを佩いて、6人で「お疲れさま〜」「かんぱ〜い」。しかし、この濃霧が最後までつきまといました。飛行機が飛ばない・・・。そんな噂が・・。実際に前の2便が相次いで、飛行を辞退してました。サンダル軍団が、半ばあきらめながら、ボテ〜っとした顔しながら、コーヒー飲みながら待ってると、搭乗中になってる掲示板に気づき、ぎりぎりで搭乗。セーフ〜〜。
危うく搭乗中の掲示板を逃し、無駄に熊本に居座るという、途方もないオチは作らなかったサンダル軍団でした。
この模様は、7月の2周目＆3周目に放送予定です。よろしくお願いしま〜〜す。