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2010年10月19日

アーティスト系体育会競技・King of Ground

kogphoto-re.jpg今月18日に行われた、BMXフラットランド国内最高峰のコンテスト「キング オブ グラウンド」。しっかり取材に行ってまいりましたよ。舞台は横濱・大さん橋ホール。「帰りは中華だ〜っ」とか言いながら、撮影後の長期的なプランまで立て、気合を入れて行ってまいりました。もちろん、それはちゃ〜んと仕事をした後のちょっとしたご褒美ということで。しかし、何はともあれ、今回のコンテストは熱かった。けしてこの競技の取材経験が多い訳ではないが、これまでに行ったコンテストの中でも今回は熱かった・・・。参加選手たちの気持ちの入りかた。トリックを出した後に選手たちが一喜一憂する姿。そして、優勝選手の笑顔。素晴らしかった。「感動したっ!!」(古っ)。。。というのも、今回は、日本の年間チャンピオンが決まるだけでなく、なんと世界の年間チャンピオンが決まる大会でもあったのです。つまり真の世界一。そりゃ〜燃えるわ。

「キング オブ グラウンド」、通称「KOG」はいわゆるBMXフラットランドの全日本選手権。年間3戦で行われ、最終的に一番ポイントが高かった人が日本一。そんな「KOG」、実は「ワールドサーキット」という世界一を決める大会にも組み込まれています。ワールドサーキットとはKOG同様、世界各地を舞台に年間3戦で行われ、最終的なポイントで優勝者を決めるもの。その勝者はつまり「世界一」。そして、今回「KOG」の第3戦と「ワールドサーキット」の第3戦が併催。要するに、今回の結果で日本一と世界一が同時に決まっちゃうという、ものすごい大会。例えていうならば、ロードで言えば、広島で行われた全日本選手権にカデルエバンスが来ちゃう・・・MTBで言えば、富士見で行われた全日本選手権にサム・ヒルが来ちゃう・・・みたいな(ちょっと違うか・・・)。とにかく、そんな大会に出場するライダーたちにとっては気合いが入らないワケがないのです。
ワールドサーキット、第2戦までのトップはスペインのビッキーゴメス。そして2位は3連覇のかかったフランスのマティアス・ダンドワ。この結果次第で順位が入れ替わる可能性もある状況のなか、お茶目なスマイルが印象的な、現在世界最強と呼ばれるマティアスが超ナーバスに・・。今年の1月に行われた世界大会・ワールドクラシックの時とはあきらかに違うオーラでてました。インタビューのタイミングもなかなか難しいし。鼻息荒いし。まさに王者の重圧ってやつですかね。一方、世界一の可能性を残した若き日本人選手たち、佐々木元選手に池田貴広選手。彼らの緊張の仕方も半端ありません。と同時に、この日のためにすべてをやり遂げた充実感と決意がヒシヒシとビリビリと伝わってくるのです。
そんな、選手たちのいろんな思いがつまった「KOG」。決勝1回戦で早速波乱が・・。王者マティアスがまさかの敗退。一方、その戦いを制したのは日本人期待の佐々木選手。今年、国内では負けなし。国際大会でも勝利を収め、今まさに日本人最強になろうとしている彼・・・。しかし、ライディング前のインタビューでは、本当に緊張しまくり。「僕が勝つために必要なことはハードメンタルです」なんて、若干引きつった表情で語った彼。それでも、始まってしまえば、表情は一変。マティアスに勝った勢いのまま、なんと優勝しちゃいました。本当に素晴らしい表情をしてましたよ。
「フラットランド」という競技は、スポーツであり、ライダーたちは”アスリート”です。それでも、独自の世界観、スタイルをライディングで表現するという、ある意味特殊なこの競技を行うライダーたちを、僕はこれまでどこか”アーティスト的”な目で見ていました。しかし今回、選手たちが見せてくれた勝利に対する底知れぬ貪欲さを目にして・・・こりゃ〜"アスリート"だわって思わされました。(何をもってアスリートかって言われたらまた難しい話になるので・・・それは置いといて。)要するに体育会系の臭いがプンプンするというか、汗の臭いがプンプンするというか、泥臭い感じというか、そんな一面も堪能させてもらいました。フラットランド・・・深いぜ。

KOG最終戦の動画は作業中です。もうしばらくお待ちを・・・。
頑張って編集しま〜す

ディレクター ゴリ蔵

<動画>
「BMX FLATLAND WORLD CLASSIC 2010」

「2009 KOG Round1 」

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